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館長メッセージ
夢二郷土美術館 館長 小嶋光信 夢二生誕135年を記念して、夢二生家と少年山荘のリニューアルについて小嶋ひろみ館長代理を中心に検討していました。その結果、今までは夢二生家や少年山荘はどちらかというと建物を見ていただく美術館の分館的位置付けでしたが、生家の展示室を2室から7室にし、新たに納屋をカフェ兼展示室に改装して、施設名称も「夢二生家記念館」に変更し、少年山荘も2室から6室へと充実させることにしました。夢二芸術を広く知っていただく、独立したテーマ館としてリニューアルします。 茅葺きの生家や少年山荘の建物を維持するのは美術館として多くの経費がかかり、果たしてそこまでして建物を保存する価値があるのか?等の喧々諤々の議論の末、夢二芸術を後世へ伝え、理解していただく上で欠くべからざる建物であるという結論に至りました。 1.生家は夢二が生まれ、少年期を過ごしたふる里と優しかったお母さんや姉・松香さんなどとの思い出を伝える「想いのテーマ館」として整備します。 夢二は詩人を目指しましたが、詩では生活ができないということで挿絵画家から夢二式美人で一世を風靡する画家となりました。詩人としても画家としてもその根底にあるのは、生家がある邑久町の豊かな自然や優しい家族、友人たちとの思い出への思慕の情だと言えます。夢二がその晩年「泣きたいほど懐かしい」と表現した故郷・岡山での生活を、生家を通して垣間見ることで夢二芸術の原点が見えてくるでしょう。 2.少年山荘は「デザインと音楽のテーマ館」として整備します。 生涯にただ一軒、自らが設計したアトリエ兼住居であり、東京・武蔵野の一角で家族と過ごした少年山荘は、終生、少年の心を持ち続けた夢二が子どもとの暮らしを通して、夢二芸術を紡ぎあげた家でもあります。夢二とともに暮らした次男・不二彦さんの監修のもと、当時の山荘を忠実に復元した建物で夢二のセノオ楽譜を中心にしたデザインと音楽を感じていただくことでマルチアーティストともいうべき夢二の芸術活動の一端をご理解いただけるでしょう。 来年の3月には、夢二芸術のルーツを辿るテーマ館として蘇りますので、是非ご期待ください!